隣にいる葵の反応が怖い。
男に絡まれてるあたしを変な目で見てるよね。
ホントに最悪だ。
「オイ、その汚い手を離せ」
突然、隣から怒りの孕んだ低い声が聞こえた。
えっと思い、葵を見上げると今まで見たこともないような形相でヤスを睨んでる。
「はぁ?何だよ。お前には関係ねぇだろ」
ヤスはチッと舌打ちして葵を睨み返す。
舌打ちしたいのはあたしなんですけど!
右に葵、左にはヤス。
間に挟まれて居心地が悪い、ってその原因を作ったのはあたしだけど。
ハラハラしながら二人のやり取りを見てると葵の口からとんでもない発言が飛び出した。
「関係なくねぇよ。こいつは俺の女だから」
「はっ?」
ヤスとあたしの声がハモり、ヤスの腕の力が少し抜けたのを葵は見逃さなかった。
あたしの右腕を勢いよく引っ張るとそのまま葵の胸に身体ごと飛び込む形になった。



