キモチの欠片



中にはワープロで書かれた文字が並んでいた。



『コウノユズネ、キミハボクノモノ。ホカノオトコニヨソミナンカセズニハヤクボクノモトヘオイデ。イツモキミノコトヲオモッテル。アイシテルヨ』



一瞬、頭が真っ白になり目眩がした。
なによこれ。他の男ってなに?

気持ち悪くなり、悪寒が走る。
動揺して震える身体を自分で抱きしめた。


「ストーカーか……」


葵がボソリと呟いた。

もしかしてとは思っていたけど、口に出したらそれが現実なんだと思い知らされるようで頑なに自分の中で否定していた。


でも葵の口からこうもアッサリ言葉に出されると不安に駆られる。

いったい誰が?
相手はあたしの部屋まで知っている。怖くてたまらない。

つい唇をギュッと噛んでいた。


「ゆず、唇なんて噛むんじゃねぇよ。大丈夫だ。俺が絶対に守ってやるから」


力強く言い、唇を指で優しくなぞったあと、あたしの身体を引き寄せ抱きしめてきた。