春休みになって、4月が来るのを楽しみに待っている私。
ヴーヴー
私の携帯に電話がかかってきた。珍しいことにお父さんだ。
「空兼、落ち着いて聞け。母さんが会社で倒れたそうだ。東病院に運ばれたらしい。空兼は家に鍵をかけて、今すぐ東病院へ行け。俺は今から会社を出て、母さんの会社で母さんの荷物を取ってから病院に行く。」
えっ・・・一気に言われても気が動転して頭がついて行かない。
母さんが倒れた、って・・・・
「おい、空兼、分かったな!?」
「あ、うん!!」
我に返り、そう返事をして電話を切る。
急がないと!!私は慌てて家の鍵と財布、母さんが買ってくれたお気に入りのジャンパーを持ち、家を出た。
家近くのタクシー乗り場に駆け込み、
「東病院までお願いします。」
と言うと、運転手さんは状況を察知してくれたのか急いで車を出してくれた。