虐待・・・南月ママと南陽さんからの。

南陽さんが言ってた、彼氏に酷いこと言われた、っていうのは事実。でも自殺の要因はやっぱり虐待が大きいみたい。

「聞いてくれてありがとう。あと、もう安心してね、自殺なんてしないから。空兼に話したら、何か生きれるような気がしてきた。空兼の心は大きいね。そっか、「空兼」っていう漢字は「空を兼ねる」って書くんだもんね。空兼の心は空を兼ねるくらいおおきいね。」

何で、南月はそんな事を言えるのだろう・・・

自分の体のことを心配すればいいのに・・・私のこと元気付けてくれてるの・・・?

心が広いのは南月だよ・・・

「ねえ南月、お母さんとお姉さんのこと好き?」

南月は苦笑しながら言った。

「今はそんなに好きじゃないかな。でも、空兼と成柚は大好きだよっ!!」

南月は本当にすごいと思う。自殺するまで追い詰められたのに「愛」を忘れない。心が純粋。

「ありがと。私さ、帰りに虐待を受け持ってくれる科があるらしいから、そこに相談してみてもいいかな・・・?」

私は虐待専門の科があることを思い出し、提案してみた。

「うん。お願いするね。ちゃんと向き合ってみるよ、虐待と。」

「じゃあ、そろそろ行こうか。」

私は病室まで南月を連れていき、帰りに書類を書いて提出して、南月の虐待は対処されることになった。