あぁぁぁぁぁーー緊張してきたーー
私はジャンプや屈伸などをしてスタートに備える。
ついに私の番だ。
「位置に着いて。よーい・・・」バン!!
ピストルが鳴って、私を含む、5人の選手が走り出した。
3カ月間で体に覚え込ませたフォームで加速する。今は何とか1位。
まだいける。まだ早く。・・・
ラストスパート!!! 体の感覚がなくなる。 まだ走れる・・・
ゴール!!!
やったーーー!!
1位!!
観客席に戻ると成柚が駆け寄ってきた。
「空兼――!!おめでとう!!」
「ありがとう」
成柚と話していると、聞き覚えのある声が聞こえた。
「成柚?空兼?」
成柚と私はその声の方を振り向いた。
「南月?」
私はすぐに分かった。
「久しぶり。」
「久しぶり。南月。この前の駅伝はごめんね。駅伝どうだった?」
成柚は興奮気味だ。
「駅伝のことは気にしないで。うちの学校は3位だったよ。てゆうか、私も心配掛けてごめんね。おばあちゃんが亡くなったときは、もう立ち直れないかと思ったけど、慰めてくれる人が現れて、おばあちゃんから教えてもらったことを生かして生きよう、って思えたんだ。」
「そっか・・・良かった。てかさ、その慰めてくれた人って、南月の彼氏?」
私は聞く
「うん・・・まあね・・・」
「うわあ!!良かったねー!!私にも彼氏が出来たんだー♪今度紹介するから、南月の彼氏も紹介してねー」
「うん!!もちろん!空兼は?彼氏できたの?」
「いやーまだ今のところ、男に興味ないかな・・・」
私は答える。
「そうなんだー空兼はモテるのに、相変わらずだねー。あ、そろそろ行かないと・・・じゃあまたね。」
そう言って、南月は走って行った。
「あ、さっきの結果が出たみたいだから、見に行ってくるね。」
「うん。行ってらっしゃい。私もそろそろ100メートルの集合かかるから行くね。」
「頑張って!!」
そう言って私はグランドに降りた。
やったーーー!!県大出場だぁ!!(県大=県大会)
また観客席に戻っていると、集合場所に行く途中の成柚と会った。
「成柚――!!県大出場だったよ!!成柚、一緒に県大行こうね。」
「おめでとーーーーーー!!!!!私も頑張るっ!!」
「応援してるね。」
成柚も県大行けるといいな。