「シグレ……って



…あの北見時雨!?!?」




「へ?」





クラスメイトが
ちらほら登校してくる朝の時間


あたしの目の前で固まっているのは

友達の佐谷 澪(サタニ ミオ)。




栗色のセミロングの髪を揺らして、

あたしの肩をがしっと掴みました。




「え…本当にっ!?」


「本当に…ていうか
シグレ、て名乗ってたし」



確か北見シグレって…

うん、言ってた。



澪は驚きながらも
あたしの肩を放した。



「おいおい、
どーした娘さん 落ち着いてよ。」


「…B組の北見時雨、て言えば
学年No.1のモテ男って言われてる人じゃん!」



そんな大声出して…

朝っぱらから元気ありますな。


「へー…」


「へー、じゃないでしょ!
しかも超クールで女子に無関心ってゆう…」


「そうなんだ(´・ω・`)」


「…照美、もしかしてだけど」


「ん?」



澪は恐る恐る、



「北見くん知らなかった、とか言わないよね?」


「え 有名なんだ?」


「…もう、あんたが恐ろしいよ」



へー

北見くん?て有名人なんだ。




「照美…もっと男子に興味持ちなさい」


澪が呆れたように言う。



「えー?あるよ、興味♪」




澪には聞こえてないらしく、




あー だめだめ
私の育て方が悪かったんだわ
だから天然は…


とかなんとか。


ぶつぶつ言っております。





よくわかんないけど


とりあえず、




どしたのかな澪。