しゅ、修平君を奪還せねばならない時がやってきた。

「何があるんだよ・・・・・」

修平君、冷静にツッコミしてる場合じゃないよ。

その邪悪な生き物に支配される前にあたしが救出しますからね。

「何だよ、ひーちゃん、修ちゃんにはめちゃくちゃ優しいのな。」

「あ、当たり前だ!修平君に何か変なことしたら貴様の

明日はないと思うのだな。」

「何か、俺めちゃくちゃ嫌われてるー?」

しゅ、修平君の嫌そうな顔を見たまえ。

「っで、行くの?」

修平君がスッと横にズレて相沢ティーチャーが、

つまらなそうな顔をした。

「そうよ、日和!修平が来たなら話は早いじゃない。

さっさと行かないといいものが手に入らないわよ!!」

「それもそうだわ、急ぎましょう!」

一連の流れがひとまず終わったところで、ちぃ君が

今更起きてふと修平君と目があった。

「誰か来てたのか?」

「ちぃー、乗り遅れてるよ。」

「電車は乗らないぞ?」

ナル君の言葉にその返しで来た!!

「ちぃ君、お先です!!」

「・・・・ん。」

鞄を持ってコートを羽織って身支度をする。

サユもマフラーを巻いて鞄にケータイを放り込む。

「おいおい、ここは非公認の部活かよ。」

すかさず、村田ティーチャーが呟いた。

「おっと、ひーちゃん、さーちゃん、修ちゃん東に近い

5番通りには行くんじゃないぞ。」

「何かあったのか?」

修平君とサユと3人で言った張本人である村田ティーチャー

に視線を向けると、眼鏡の奥が笑った。

「あー、可愛いな。3人揃ってると。」

「・・・・・殴るよ?」

「修ちゃん、居るから大丈夫だろうけど気をつけるんだぞ!」

修平君の拳が通過するところだったよ。

「まぁ、工事中で通行止めだからな。」

相沢ティーチャーの耳よりな情報を入手出来た。

「ふむ、そういうことなら避けよう!

でも、そんなところまで行く予定はなかったのだが・・・」

駅前にある雑貨屋さん見てからショッピング街に

行くかどうかを検討している最中だったというのに。