▼ side : 美桜 翔佑さんの家に着いたはいいけど… チャイムを押す勇気がない。 …やっぱり、実際に来て押すとなると、想像以上に緊張した。 しばらく玄関で待った。 …私の覚悟が固まるのを。 この家を見ると、様々なことを思い出す。 …翔佑さんとの…大切な思い出。 それらを思い出しながら、私は知らぬ間に涙を流していた。 私は静かに泣いた。