学校への道には、俺みたいな学生やら家の前で話しているおばさんたちなど色々な人で賑やかだった。



こんなに平和な朝はいつぶりだろう。



でもこの平和がいつなくなってもおかしくないけど...。





「え~俺と琴葉の関係~!?幼馴染みだよ~。」




学校に着くと琴葉の机の周りで男女数人が集まって話していた。



はぁ...じゃま...。



俺はそいつらを通り過ぎ自分の席に座った。




「あっ!!潤稲くんお、おはよう。」



『......。』




「へ~琴葉から挨拶するなんて珍しいな。君名前は?」



昨日の元気な男が俺にニッコリと話し掛けてきた。



『......。』




俺は男の方にも向かず、本を読む準備をする。



「おい無視かよ~。」



ふざけた口調で言った。



周りの皆もゲラゲラ笑っている。



煩い。



「おい本当に無視かよ。」



いきなり男から笑顔が消えた。



「り、龍〈りゅう〉この人は潤稲今宵くんだよ。入学式のときに助けてくれた人で......。」



琴葉が男が怒りそうなのを悟って俺達の会話に口を挟む。




「ふーんこいつが....。」




龍と呼ばれた男は納得いかないような顔をする。



「この人は私の幼馴染みの高炎寺龍〈こうえんじりゅう〉だよ。」



『...。』




琴葉は焦りましたながら俺達フォローをいれる。




なんで琴葉は俺なんかに気を使ってくるんだ。



ほっておけばいいのに。





ーーキーンコーンカーンコーン




チャイムがなり皆それぞれの席に座る。




「それじゃあ琴葉また帰りくるな。」



「うん。またね。」



龍も自分の教室へかえって行った。




今日もまた退屈な1日が始まる。