美景はいきなり俺の腕を掴み、駄々をこねている子供の様だ。
俺達の回りにいる人は「なんだこいつら。」とでもいいたげな目でこちらをみてくる。
『離せ。』
俺は美景から離れるよう腕に力を入れ、引き離そうとしたが、美景は離れない。
この馬鹿力...。
「こよくんいいじゃんお願いー!」
『......。』
「こよくん!!」
またこいつは大きい声で...。
『わかったから離れろ。』
俺は人目が気になりしょうがなく折れた。
「やったー。ありがとう。」
美景は勝ち誇ったように笑みを浮かべた。
チッ。
こいつ絶対仕組んだ。
最悪。