今日も昨日と変わらず教室に入る。
教室に入ってもう琴葉以外「おはよう」と言ってくれるやつなんていない。
皆がグループを作って戯れている中、もう俺は1-Aで浮いた存在になっていた。
まぁ俺がそうなるようにしたからな。
ーーーガラガラ
いつもどうり担任が入ってくる。
皆席に座り始めた。
「いきなりだが、転校生を紹介する。おい入ってこい。」
いきなりの担任の発言にクラスのやつらは「えー可愛い子がいーなー。」とか「やっぱイケメンでしょ。」とか期待しているなか、俺だけは冷や汗が出てきた。
まさかな...。
「立花〈たちばな〉美景です。親の都合でこっちに来ました。よろしくねー。」
俺は一瞬息が止まった気がした。
美景はいきなりクラス全体をキョロキョロ見渡し、俺に気付いた。
「あっ!こよくーーん。久しぶり。」
美景はこっちに向かって手を降っている。
俺は声がでない。
「おまえ潤稲の友達か。じゃあ潤稲の後ろの席使っていいぞ。」