「水瀬、社長にコートを」 水瀬にコートを渡しながらそう言う 出来るだけ社長に触れたくない 触れれば触れる程、もっと触れたいと思ってしまう 助手席に乗り込み、窓の外を眺める 外の景色が全て色褪せて見える ふとバックミラーに目をやると、社長と目が合ってしまった 不自然なほどに急いで目を逸らしてしまう