少しだけ眉間にしわが寄って、それがまた微笑ましい。


翼は崇文から目を外し、深呼吸してから佳乃に向き直る。




「高村さん、厚かましいかもしれませんが、俺からお願いがあるんです。」




真っ直ぐな視線。


佳乃はその真剣さに押され、自然と姿勢を正した。