青空に届け




「おはよう」
と言う星蘭ちゃんに
私は軽く微笑み返した。



まだ見慣れない
クラスメートに、
廊下ですれ違う同級生。

みんなの顔は
まだ少し緊張が残っていて
それがなぜかとても懐かしく感じた。

星蘭ちゃんの
祐也くんとの
のろけ話を聞いてると


「おはよーーー」

と、クラスに響き渡るくらいの
祐也くんの大きな声が聞こえた。


「ふふ、
祐也朝からうるさいよ」


その後ろから聞こえた
青空くんのやさしい声に
私は思わず笑みをこぼしてしまった。


「祐也も青空もおはよう」


そう言って
嬉しそうに祐也くんに
恋する乙女の顔を見せていることに
祐也くんは気付いているのだろうか。