真央君がテレパシーを使っている頃、私は部屋から移動していた。もちろん、目を隠されたまま…

「…っ!!離してよ!!」

「うるせぇ、女!!黙ってろ!!」

両手両足も縛られたまま、私は引きずられる。…地味に痛い。

「きゃっ!!」

部屋に着いたのか、私は放り投げられた。目を覆っている布も、外される。

「…!!花ちゃん!!」

目の前には、柱に縛られている花ちゃんがいた。所々、傷がある。私の声が聞こえないのか、目を覚まさない…

「花ちゃん!!花ちゃん!!目、開けて!!」

「この女…っ!!」

「やめろ」

その声に、辺りが静まった…一番奥に、原田正也が座っていた。

「アンタ…っ!!花ちゃんに何したのよ!!」

「ただ、お前みたいに傷付けただけ…軽くな」

「こんなか弱い女の子まで…っ最低!!」

私はまだ余ってる力で原田に向かって叫ぶ。体が痛い…だけど、花ちゃんの方がもっと痛いはず。喋れないのに、傷付けられて…

「へぇ、まだ吠えるんだ。負け犬の遠吠えだな。見ろ…敵の中にお前は一人だけ。しかも女と来た。こいつらにとっては…いい餌なんだよ」

そう言いながら、私に近付く。そして勢い良く髪の毛を引っ張られる。

「…っ!!」

「いいねぇ…その顔、そそるよ」

次の瞬間、原田は私の上にまたがってきた。そして…

「…ん…!!」

唇をー…奪われた…