『買い物中だから終わったらね』と、メールで返事が返ってきてからどのくらい経っただろうか。 昇降口で親の帰りを待っていると、虹色のラインが全体に引いてある傘が走り込んできた。 「あっ、高津さん」 「松山くん!」 高津さんは虹の傘をくるくるとまとめて、制服の雨粒をはらうと俺のとなりに並んで立つ。