沖田「さて、どうしましょう…。1人では運べないし、とりあえず誰か呼んでこようか。」
そういい、沖田は壬生浪士組の屯所の方に歩いていった。
沖田「それにしても、2人とも変わった着物を着ていたな。」
沖田のこの言葉からして、倒れていたのは2人だったようである。
壬生寺から十数歩歩いたところで、沖田は歩みを止めた。
どうやら、ここが屯所のようだ。
永倉「あ、総司!今日の稽古お前が指南役だろう?!またさぼったのか?」
沖田「あ、新八さん、丁度いいところにいましたね!ちょっと来てもらえます?」
新八「今度は何を拾ったんだ?犬か?猫か?いい加減にしないと今度こそ土方さんに怒鳴られるぞ?」
永倉が呆れながら言った。沖田と会話が噛み合わないのは慣れっこらしい。
沖田「よく聞いてくれました!なんか、人が倒れてたんですけど、2人いたので1人じゃ運べなくて…。」
永倉が、聞かなきゃよかったという風に、盛大なため息をついた。
永倉「今度は人を飼うつもりか?」
沖田「失礼ですね、倒れてたから助けてあげようと思っただけですよ!」
心外だ、というばかりに沖田は頬を膨らます。

