桜咲く




さっきと雰囲気の違う美恋に戸惑う周囲。


土方「お前は、とりあえず…」


と、適当に隊士を選ぼうとする土方。
そんな土方に美愛は



美愛「土方、見ためで判断するな。美恋は私の100倍は強いぞ?お前なんぞ瞬殺だ。」


助言?を出す。



土方「それは悪かった。では…斎藤!お前が相手してやれ。」



隊士「斎藤先生だと?!勝てる訳ないだろ。」


ザワザワし出す隊士達。



美恋「では、早く始めましょう。そして早く終わらせましょう。私、この後沖田さんとする予定なので。」



斎藤のことを舐めている美恋。


斎藤「大丈夫だ。すぐに終わらせよう。それに俺に勝てないようでは総司に殺されるぞ?」


普段クールな斎藤も、怒ったようだ。



土方「それでは…始め!」


パァン!


皆「!!?」



土方「し、勝者…春木…」



一瞬できれいな面を決めた美恋に一同は驚いている。
そんな中、沖田が遂に立ち上がった。



沖田「驚きました。まさか一くんを一瞬で倒しちゃうなんて。さて、次は私とやりますか。」



美恋「防具付けないんですか?死んでも責任とりませんよ?」



沖田を挑発する。



沖田「当たる気ありませんので大丈夫です。貴女こそ、女子だからって手加減しませんよ?」



二人ともドス黒いオーラを纏っている。
そして竹刀ではなく、木刀を手にとった。


土方「おい!竹刀でやれ竹刀で!」



沖田「嫌ですよ。本当は真剣で殺りたいけどこれでも我慢してるんです。」



美恋「クスッ。殺す気満々じゃないですか。」



普段の温厚な二人からは考えられないような殺気が滲み出ている。



沖田「土方さん、早くしてください。」


美恋から目そらさずに言う。



土方「はぁ。それでは…始め。」



土方の間抜けな合図と共に、勝負は始まった。



まず沖田が攻撃に出た。が、いとも簡単に美恋はそれを流す。次々と攻撃を繰り出す沖田に対し、的確に流していく美恋。



藤堂「すげ、総司相手に三分持ってるよ?!」



美愛「三分?沖田はそんなに凄いのか?」



驚く美愛に対し、



永倉「俺、最高で27秒。」



斎藤「俺は14秒だ。」



美愛「…。化け物じゃねーか。」



原田「かっかっか!平助なんかいっつも瞬殺だもんな!」



藤堂「それは左之さんもでしょ?!」



沖田についてあれこれ言う幹部たち。



すると…



ーーシュッ


二本、竹刀が飛んできた。
沖田と美恋が投げたのだ。