美愛のあまりの強さに騒然とする周囲。
美愛「次は?どいつとやればいい?」
土方「舐めて悪かった。よし、俺が相手しよう。」
土方のこの言葉に隊士達はビックリした。普段入隊試験ごときで土方が新人の相手をする事はないからだ。
隊士「おいおい、大丈夫かよ。」
隊士「いくら強いったって、副長とやったらボコボコじゃねーの?」
土方は壬生浪士組の中でも沖田、永倉、斎藤に次ぐ剣客である。
山南「では、私が審判します。両者構えて…始め!」
山南の声で始まった。
お互い、すごい殺気だ。相手の様子を伺っているのか、動かない。
そして、ついに痺れを切らした土方が先に動いた。
土方「こねぇーのなら、こっちからいくぜ?」
ーーダンッ
地を蹴り、美愛の方に一直線に向かい、竹刀を振る土方。それをあっさり美愛が避け、打ち合いが始まった。
沖田「あーあ。暇だな~。」
皆が真剣に勝負を見守る中、沖田が何とも呑気な声を出す。
美恋「それなら沖田さんは私と勝負しません?」
ーーパンッ!パシッ!
どちらも互いに引かない。
沖田「いいんですか?私強いですよ?」
挑発の笑みを浮かべる沖田。
美恋「もちろん。私、一回沖田さんと試合してみたかったんですよ。」
その挑発に乗る美恋。
沖田「ふふ。私、そのあなたの張り付いたような笑顔、嫌いです。」
美恋「あら、気が合いますね。私もです。」
「「ふふふふふ」」
道場の角で黒いオーラが流れてきた時、遂に決着がついた。
山南「勝者、土方!」
美愛「ちっ!あとちょっとだったのに」
土方に負けた美愛はとても悔しそうだ。
近藤「でも、トシと互角にやり合うとは、なかなかだな。」
原田「あぁ、土方さんつぇーからな。」
美愛を誉める二人を他所に、美恋が立ち上がった。
美恋「次は、私の番ですね。」

