桜咲く



沖田「こんな短時間で?しかも色付きですよ!」


近藤「はっはっは。トシ、これは認めるしかなさそうだぞ?」



土方「いや、西洋の新しい物かもしれねぇ。」



頑としてゆずらない土方に対して、不敵に美愛が笑った。



美愛「土方、後悔するなよ?」



土方「???」


美愛「皆、豊玉という歌人を知っているか?」


美愛のこの言葉に殆どの人は頭にクエスチョンマークを浮かべている。
だが、土方は驚いた顔をし、沖田は笑いを堪えていた。


美愛「その人は、少し面白い俳句を読む奴でな、例えば…梅の花 一輪咲いても 梅は梅、とかな。」



その言葉についに沖田が爆笑し出し、土方が焦りはじめた。



美愛「もっと聞きたいか?知れば迷い知ら「わかった、認めよう。」


美愛の言葉を遮って土方が口を挟む。
土方の急な言葉に一同はビックリしていたが、美愛は満足したようだ。


美愛「最初っから素直に認めてたら良かったんだ。」



沖田「あっはっは!!貴女たち、本当に面白いですね!!」


沖田は目に涙まで浮かべている。


近藤「よし!君たち、未来から来たということは帰る家がないんだな?」


美愛「まぁな。」


近藤「じゃあ、ここに居ればいい!」



この言葉には美愛も驚いたようで、目を丸くしている。


美愛「いや、は…?」