「……………っ」
「あれ?もう行っちゃうの?」
室内にあった小さな洗面所の花瓶に花を挿しただけなんだけど、今の話を聞いてもう慎吾くんの顔を見れなくなっていた。
元気そうな姿は見れて安心したし、もう…
「…また、明日来るよ。
お大事にね」
「ん。サンキュー、せのおさん」
「…………」
ゆっくりとドアを開けて部屋から出ると、私は病棟の廊下を歩きながらもうボロボロと涙をこぼしていた。
…バカっ
違うのよ。
これは、神さまがくれたチャンスなの。
慎吾くんの記憶がなくなったのは、盆子原さんとの未来をうまく歩める為。
慎吾くんさえ私の事を忘れてくれたなら、後は私が何事もなかったかのように盆子原さんとの愛を育んでいけばいいだけなの。
それが一番なんだからっ
(だけど…っ)
――『俺、ひなの事好きだよ』
――『ひなぁ、俺ひなの作るチーズトースト食べたいーっ』
――『だから何なんだよ。
ひなはひなに、変わりないじゃん』
「…慎吾くん…っ!」
何事もなかったかのようにだなんて。
そんな簡単にできないくらい、私は慎吾くんが本当に本気で好きだったんだよ………っ!!
「あれ?もう行っちゃうの?」
室内にあった小さな洗面所の花瓶に花を挿しただけなんだけど、今の話を聞いてもう慎吾くんの顔を見れなくなっていた。
元気そうな姿は見れて安心したし、もう…
「…また、明日来るよ。
お大事にね」
「ん。サンキュー、せのおさん」
「…………」
ゆっくりとドアを開けて部屋から出ると、私は病棟の廊下を歩きながらもうボロボロと涙をこぼしていた。
…バカっ
違うのよ。
これは、神さまがくれたチャンスなの。
慎吾くんの記憶がなくなったのは、盆子原さんとの未来をうまく歩める為。
慎吾くんさえ私の事を忘れてくれたなら、後は私が何事もなかったかのように盆子原さんとの愛を育んでいけばいいだけなの。
それが一番なんだからっ
(だけど…っ)
――『俺、ひなの事好きだよ』
――『ひなぁ、俺ひなの作るチーズトースト食べたいーっ』
――『だから何なんだよ。
ひなはひなに、変わりないじゃん』
「…慎吾くん…っ!」
何事もなかったかのようにだなんて。
そんな簡単にできないくらい、私は慎吾くんが本当に本気で好きだったんだよ………っ!!

