あなたがいたから

職員室から出ると、


「未来ちゃん!」


廊下で待っていたのだろうか、智佳が心配そうな顔で話し掛けてきた。



「未来ちゃん。大丈夫?先生に何か言われなかった?」



智佳は必死な顔で言ってきたので、未来はついつい笑ってしまっていた。



未来は笑いながら、


「あたしは大丈夫。説教もなかったから。」



智佳は笑っている未来を見て、


「あっ!未来ちゃんが笑ってる。」


智佳に言われて、未来はさっきの無表情に戻る。