あなたがいたから

ぼんやりと智佳の自己紹介を聞いていた未来は、智佳の答えを聞いて顔を支えていた右腕がｶﾞｸﾝと下がった。



出席番号16番というと、未来の出席番号だったのだ。



未来は仕方なく椅子から立ち上がる。


それと同時に智佳が席に着いた。


未来が立ち上がるのを確認した木下は、


「それじゃあ、次は志水な。」



木下の言葉を聞いて未来は一度溜め息をしてから自己紹介を始めた。


「あたしの名前は志水 未来(ｼﾐｽﾞ ﾐｸ)です。出身中学校は北山市立北山中学校です。
…よろしくお願いします。」


未来は自己紹介が終わると席に着こうとした。


席に着こうとしていた未来に気付いた木下は、


「あっ!おい、待て!まだ次のﾔﾂ、言ってないぞ。」


「じゃあ、1番の人。」


未来は溜め息をつきながら答えた。

答え終わると、未来はさっさと席についてしまった。


未来が席に着くと木下は、未来が指名した出席番号1番の人を呼んだ。