「あのね・・・。実は、
お母さんが昨日亡くなったの。」


ーは?
お父さん今なんて?


「聞こえない。」


「え、だからお母さん・・・」
「聞こえない!!」


「聞こえたくないよ!お父さん!
これはほんとうなの!?」



「・・・。」


ぼやけた視界から、悲しげな顔で
うつ向いている父が見えた。


「なぜ死んじゃったの?」


「うーんと、なんて言えば理解する
かしら…。 あっ!うーん。」


「なぜなの?」


「まだれいちゃんには分からないよ。」


「そっか。小学3年生にはまだ