……とんでもない発言を聞いた気がした。
この人は本当に同じ人間なんだろうか……そんな思いが頭をかすめた。
やっぱり……この人は信じちゃいけない人だった。
信用できないとは思ってたけど……まさか、ここまで……
……自分の浅はかさに今更ながら後悔をする。
「結果、面白かったよ。
受験勉強の合間のいい息抜きになったなー」
「っ………最低」
「知ってる」
先輩は余裕そうな笑みを見せる。
「桃奈ちゃんさ、今自分が何て言われてるか知ってる?」
「え……?」
「小悪魔、らしいよ。
男を誘惑して突き落とす、小悪魔。
よかったね、『小』がついて」
悪女って呼ばれるよりはマシでしょ?と先輩が可笑しそうにに言う。
もう……言葉にもならない。
ただポカンと口を開けて先輩の言葉を聞くだけ……。
「男子達の中には桃奈ちゃんに遊ばれたいってヤツもいるらしいよ。
相変わらずモテモテだねー」
「……そんなの嬉しくない」
「でも……その中に桃奈ちゃんが本気で好きになれる人が現れるかもよ?」
「え……………」
「だからさ、その中から探してみればいいじゃん」
探すって……。
「どうせもう桃奈ちゃんの評価は地の底まで落ちたんだからさ。
これ以上嫌われることもないでしょ。
だったら、今の立場を利用して桃奈ちゃんに言い寄ってくる男共の中から探してみれば?」
俺って超賢い。
……先輩は最後にそう言って笑った。

