君色。私色。


「空架ちゃ~ん」

「空架~、遅いー」

「ごめんごめん。ちょっとね…」

「ちょっとって、なに?……まさか…」

「なに!何もないよ!」

「なにむきになってんの?ってまさかほんとに…」

「藍、からかわないでよー。」

「アハハハッ~」

藍が笑いながら、歩きだした。

「空架ちゃん、行こっ。」

「う、うん。」

私は1度、校舎を振り返った。

―あの人…あらいゆうとくんだっけ、まだいるのかな……―

って、なにかんがえてんの…!行かなきゃ。

そして、藍と聖奈のもとへと走った。