君色。私色。


「やるか…」

私はその本を、資料室へ運んだ。



「終わった~。早く行かないと!」

私は急いで資料室を後にした。

…が、階段を降りようとして、曲がった瞬間。

―――ドンッッ!!―――

「痛ぁ~」

誰かとぶつかって後ろに倒れた。

目を開くと、そこには男子が同じように倒れていた。

―えっ…この顔ー、転校生のあらいゆうと…?」

彼は、私を見るとすぐに立ち上がって、

「ごめん。」

と言って立ち上がると、私に手を差し伸べた。

―ドキッ…―