私の幸せが音をたててくずれたのはいつか、はっきりと覚えている。 築き上げた今までのものが、一瞬にして崩れたのを覚えている。 あれは、確かとっても寒いあの日。 いつものように、三人並んで歩いていた。 いつも帰る道だから。油断していたんだと思う。 雪が少しだけ降り積もって、地面がツルツルしていて、スケートのふりをして遊んでいた。 目の前からくるボロイ車に三人で指をさして笑っていた。