リビングのソファーに腰かけ、テレビを見てる振りしながらたっくんを観察。
あたしが作る言ったのに、病人は動かんでいいから。
そのかわり、あとでお返しちょうだいな?
なんて言われた。
なんかキャラちがくない?
今日おかしいって…
あたしの心臓こんなんじゃ持たんわ。
卵を片手で割る姿は、ふだんから家事をこなしていることが伝わってくる。
そういえば…
「ご両親いつから海外行ってるん?」
ずっと疑問におもってたこと。
なんか改まって聞くことはできんくて…
「俺が高校入ったとき。自由やねん。あの人ら。俺だけならまだしも娘たちを置いていけるのはわからん。」
ちょっと冷たく言い張る姿は痛々しくて、すごい辛かった。
「家政婦がおればいいって問題ちゃうのにな。」
「かっ家政婦?」
家政婦て家政婦?
あの…家のことしてくれるやつ…
どんだけお金持ちなんやろ
もしかして、あたしとんでもない人を彼氏にしちゃったりする?

