「ごちそーさまでした。」



時間はかかったけど、きれいに食べてくれた友里。



「はい、風邪薬。これ飲んでちょっと寝りー」



コップにそそいだ水と、友里が朝も飲んだであろう丸テーブルの上においてあった薬を手渡す。


空になったコップと雑炊の入ってた皿を持ち、立ち上がるとやたら視線を感じる。


素直に受け取り、薬を飲むと、うるうるした目で見つめられた。


…え、なに?


なんかした?


熱高すぎてしんどいんか?



「たっくん、帰っちゃう?」



か細い声がそう言った。


かわいすぎやろ…


そんな見つめんなや。



「ひとりじゃ寂しい?」



ちょっといじめたくなって、言ってみる。


ま、明日も休みやし、今日くらい家に俺がおれんくても大丈夫やろ。


妹たちのことより、今は友里の方が大事やし。


熱高いし、ひとりにするのはこわいからな。



「…たっくん、ぎゅぅってして」