ふらふらな友里を支えながら、やっとのことで校舎を出たときには8時前だった。



「ごめんなあ、情けないよな。」

「採点とかで寝不足やったんやろ?がんばりすぎんなって」



頭をポンポンと叩くと、ぎゅぅと腕にしがみついてきた。


そうすると友里の胸が当たるわけで…


ってあかんあかん


こいつは病人やん。


何考えてんねん、俺!



「電車、あと5分やって。」



友里をイスに座らせて、時刻表をみて言う。



「ん。」



弱々しく頷き、友里の最寄りは、俺の最寄りの一駅前。


何度かたまたまを装って一緒に帰ったことがある。


けど家まで行くんははじめて。


一人暮らしてどんなんやろ。


アパート?マンション?


友里のことやし、部屋とかめっちゃきれいなんやろな。


色は白で統一されてそうやな。