「…なぁ。今日、告られてたやろ?」
「え、見てたん?」
て、案外冷静やねんな。
もっと動揺するかと思ってたわ。
「1年の里沙ちゃん人気やで。」
なんか口調可愛くないし、嫌やー。
こんな話したかったわけちゃうのに。
なに言ってのやろ、自分。
クッションを握る手は汗ばんできて、力が強まっていく。
「あーたしかに綺麗な子やったけど。好きなやつおるっていったし。」
「みさきちゃんにも告られてた。」
「…っは?!それも見てたん?」
こっちに関しては、驚いた様子を見せた。
「えっやっぱ告られたんや」
ほんまはみさきちゃんが走ってきて、清野くんの名前呼んだの見かけただけやねんけどな。
ちょうど3年に、絡まれたとこやったし。
「やっぱってなんやねん。てか、そんな近くにおったのになんで俺は気づかんかったんや」

