「俺帰るわ。気ぃつけて帰れよ。」



頭の上にポンと置かれた大きな手。


それにその笑顔は反則…



「…ぷはっ。そんな顔したまま職員室行くなよ?んじゃ」



この人とおったら、心臓持ちません!


今日だけで何回、顔が熱くなったやろ?


ドキドキしっぱなしやねんけど。


あたし一応、年上。


なんか負けてる気がして悔しいわ…



「…大好きやで」



耳元でそっと囁いた。


赤くなる彼の姿は、やっぱりかわいくて…


好きが溢れる。


距離を置いてた分、好きが大きくなってて、笑顔を向けられただけでどうにかなっちゃいそう。


同じ気持ちだったらいいな…


もっともっと色んなこと知りたい。


小さくなっていく後ろ姿に、もう一度小さな声で


『好き』


とつぶやいた。