隣を歩く彼の横顔を見て、ひとりにやにやする。


ほんま綺麗な顔してるよなー。



「んな、見んなって。困る。」



手を口元に当て、照れた仕草をする。


そんなとこでさえ、様になっててきゅんとしてしまう。



「たくー!」



旧校舎の方から、今の校舎裏まで来たときだった。


松井くんがあたしたちの方にかけよってきた。



「…っ!」



そして清野くんに呼びかけたときには遠くて気づかなかったのであろう、あたしを見つけ、大きい目をさらに大きく開ける。



「えっ、まさかまさかの感じ?」



にやにやしながらあたしと清野くんを交互に見る。


て、なんでバレてるん!


さっそくすぎやろ!


え、こんなんあかんくない?


大丈夫なん?


あたしの頭の中はパニック状態。



「よかったなー!いやーほんまよかった!あ、俺口めっちゃかたいから大丈夫やで。」


なんて言ってVサインされたけど…