「うっ…ぐず…っ…」



聞こえてきたのは泣き声で…


今泣かせたくない、守るって思ったとこやのに、なんでやー



「あたしもぉー…っずっと好きやった…うぅっ」

「…ほんまに?」



こくこくと縦に首を振って、抱きしめる力が強くなる。


俺も負けじと抱きしめ返す。



「苦しい…っ」

「…好きやで、友里…」



ずっと呼びたかった名前。


みんなみたいに、名前で呼んだら一線を越えてしまう気がして…


自分を押さえられなくなる気がして、ずっと我慢していた。



「んっ…」



上から降り注ぐ熱いキス。


角度を変えて何度も何度も唇を重ね合った。



「…好き」



耳元で囁かれた言葉に、自分でも赤くなったのがわかった。


やっと…想いを告げられた。


出逢って1ヶ月弱。


お互いに避けていた日々。


気持ちを伝えられてよかった。


大好きやで、