「先輩たち、なにしてんすか?」
俺の声に、パッと振り向く3年。
その間から見えた光景に、思わず息を飲んだ。
それと同時に、怒りがわいてきた。
ありえへん…
なんなんこいつら、絶対許さん。
「あぁっ?!んだよっ、王子さま気取りか?」
赤髪の…前に夏木先生に絡んでた男がそう言ってきた。
俺の視線の先には、崩れたポニーテールにはだけた姿。
涙をいっぱいためて、肩を小刻みに震わしてる夏木先生の姿。
「みてわかるよな。今、いーとこやねんけど。」
続けて、これも見たことがある金髪野郎。
「…こんなことしていいと思ってんのかよ!っざけんなよ」
理性なんてぶっ飛んで、本能のままにぶつかっていった。
3対1はきつい。
喧嘩なんて、たいしてしたことないし。
まして、こんな不良相手にすんのは初めてだ。

