それだけ言い残すとまたしても颯爽と姿を消した。
なんか今日は濃いなー。
よし、次こそ戻ろ。
そう思って、歩き出したときだった。
「…っめて…れかっ…けて…っ…」
旧校舎の方から聞こえる声。
あの返はたしか、今は使われてない倉庫があったはず。
なんか嫌な予感がした。
今すぐ行かないといけないような、そんな感じ。
頭より先に体が動いていて、俺の足はまっすぐ倉庫へ向かっていた。
「静かにしろって」
「そんな涙溜めても逆効果やから。てか、誘ってんの?」
「ま、どんなに助け求めたってだれもこねーよ」
近づくにつれ、聞こえてきた男の声。
たぶん数は、3人…?
「…ゃだあっ…」
泣いてる弱々しい女の声も聞こえる。

