「そう…ですか。わかりました。…お時間とっていただいてありがとうございました!気持ち伝えられてスッキリしました。…じゃあ。これで…」
目にいっぱいの涙を溜めて、そう言い走り去ってしまった。
好きって言ってくれてありがとうな。
あんだけ綺麗な子に言われるんは、やっぱりうれしい。
でも、俺の中におるんはあいつだけやから。
「そろそろ戻るか。」
木陰から出て、んーと伸びをする。
「…はぁはぁっ。せ、せいのくんおったー」
目の前に現れたのは、朝と同様またもや走ってきて息が荒い西野。
「え、また仕事忘れとった?わりぃ。すぐ行……ちょっ、えっ?」
『すぐ行くわ。』
そう言い終わる前に、急に抱き締められた。
「…好き。あたし清野くんが好きっ」
今日は何の日やねん。
これは夢か?
エイプリルフールか?

