「あ、そういやさーマツ、障害物でるんちゃうん?」



体育祭実行だけが持つ、全種目の出場者の一覧を見ながら言った。



「…あっ!そやった!やっばーいってくるわ」

「おぅ、がんばれよー麻里ちゃん見てんで」



うわー、何照れてんねん。


なんか初々しい反応。



「それでは、プログラムナンバー1番、障害物競争です。1、2、3年生の部に分かれて争われます。まず始めは1年生です!」



アナウンス部によるアナウンサーなりきりアナウンスが入る。


耳いてぇー



「清野先輩!おはようございます!」

「あ、麻里ちゃん!おはよーマツでるで」



ひとりイスに座っていた俺の頭上から声がして、見上げてみるとそこにいたのは結衣ちゃんとその友達であろう女の子。


麻里ちゃんはマツと同じ明るい茶髪で、胸の下まである長い髪を今日はななめに結んでいた。


相変わらずカラコンで黒目がやたらでかい。


カラコンなんかせんでも可愛いねんで!


とマツから何度も聞かされてるが、見たことないからわからん。