「9時から開会式やから、
トイレ行きたい人は急いで済まして、
タオルとか水筒とか準備できた人からグラウンド行って、
昨日クラスのとこにおいたイスのうえに荷物おいて、
背の順でこのように並んでください!」
クラス別に並ぶ順がかかれた黒板を指して、声を張り上げる先生。
「じゃ、解散っ」
ざわつきが大きくなった教室。
みんな一斉に動き出す。
「たくーはちまきやって。」
おまえはいくつやねん。
こんくらい自分でやれって。
そう思いながらも、
「あー貸して。」
マツから緑のはちまきを受け取り、結んであげる。
「はいよ。」
「おっサンキュー!たくもやった…らんでいいな!よしっじゃ行こかー」
俺の頭に巻き付けてある、同じく緑色したはちまきを見てニカッと笑うマツ。
…やっぱかっこいーわ。
なんて改めて思った。

