そうしてやってきた体育祭当日。
「今日は、怪我のないように気をつけて、精一杯楽しみましょう!」
朝のHR。
いつも以上にざわついている教室。
女子は、化粧が濃くなってて髪も気合いが入っている。
あちこちから日焼け止めの匂いがブンブンしてくる。
「今日、ポニーテールやな。」
あ、ここにもひとり。
いつも以上に髪の毛をツンツン立てて、気合いが入ってるやつがおった。
マツの視線の先には、夏木先生。
いつもはおろしている髪を、高い位置でポニーテールにしている。
時折揺れる毛先がかわいらしい。
おまけに、白に水色の線が入ったジャージなんかきている。
中に着ているショッキングピンクのTシャツが肌の色が白いから、より目立って見える。
「見過ぎや」
「うっさい。だまれ。」
…あ。
今、目合った。
なに顔赤くしてんねん。
一瞬で反らされた視線に落ち込む。
なんか、一喜一憂してばっかやな俺。

