「つまり、俺が弱いってこと。勇気も自信もないねん。ただの小心者やわ。」
昼休み、誰もいない体育館の近くのベンチでマツにすべてを話した。
相槌をうってただけで、一度も口は開かんかった。
どう思ったんかな。
チラッと横をみると、んーと大きく伸びをして立ち上がり口を開いた。
「そんだけ好きってことやん。
感情でだけで行動せんと、先のこと考えてるんやろ?
それってすごいと思う。
軽い気持ちじゃないの伝わってきた。」
…マツ。
おまえどんだけいいやつやねん。
俺を泣かせる気か。
「ま、たくもなんだかんだ可愛いよな。友里ちゃんを妬かせようとしてるし。」
「はぁ?だれが可愛いねん。やめろや、まじで。」
「ほら、そういうとこも可愛いで。」
ダァー!
ほんまむかつく。
なんやねん、にやにやしやがって。
でも話したこと後悔はしてない。
…おかげで決めれたから。