そうして放課後になった。


あたしは、下働き。


昨夜、体育の先生方にまじってホッチキスでとめた種目などの紙を実行委員に配る。


いきなり先生に委員長にさせられた3年が前に出て仕切り始める。


あたしは、体育の先生でもないため余ったプリントを受け取り一番後ろに立つ。



3年1年2年の順に横に並んで座っているため、清野くんが近い。



「ごめん。消しゴム貸して。」

「…あっうん。」



滅多に女子に話しかけない清野くんに話しかけられ、頬を赤く染めたみさきちゃん。


ドクン…


胸がきゅぅと締め付けられる。


消しゴムを手渡ししてる…


それにさらに耳まで赤くしたみさきちゃん。


たったそんだけやのに、あたしは羨ましく思ってしまった。


いいな…


あたしもみんなと同じ17歳やったら、なんも気にせずそうやって隣に座って話せるのに。


この壁が辛かった。