「またなー」
「おう。部活がんばー」
あのあとの授業、帰りのHR…
先生は俺の目を見ないよう、ずっと目をそらしていた。
そりゃあんなことしてんから、そーなるよな。
わかってても、やっぱキツい。
なんであんなことしたんやろ…
後悔したとこでどうにもならんけど。
誰もいなくなった教室にため息が漏れる。
日誌を書き終え、明日の日付と日直を黒板に書き、教室をしめようと鍵をとったときだった。
「清野くん…」
教室の後ろのドアの方から聞こえた声。
その声は今にも消えそうなほど、小さくて心なしか震えていた。
「あ、はい。日誌」
なんか、キョドってるし。
そんなに俺が怖いか?
「え、あーありがとう。…さっきのことやねんけど」
「なに?」

