距離を置こうて、言ってから一ヶ月が過ぎた。
今日、ようやく期末試験が終わった。
クリスマス、年越し、正月、教室のなかはその話題で持ちきりだ。
「拓人は、どーするん?
あ、ちなみに俺はイルミネーション見に行くねんけど。でへへー。」
「キモい。」
「優しい僕ちゃんは、年越しはなーんとたっくんと過ごしてあげようと考えてるんですがー
そんなこと言っていいんですか?」
「別に。どっちでもいいし。」
友里と距離を置いてから、マツは昔以上に絡んでくるようになった。
どんなに冷たく返しても、めげないところは褒めてやりたいくらいだ。
「そんなに嬉しいかー!よしよし。」
「まだなんもいってねーし。」
「マツ様には、わかるのだよ。お前の冷たさは、照れ隠しだってことくらい。」
いや、決してそんなつもりはない。
これは、元からやし。
「とにかく、メンバー集めとくから。楽しみにしとけ!」
しかし、まぁこうやって気遣ってくれるのはありがたい。