少し間があいた。


たっくんは今、なにを考えてる?


返事してや。



「なぁ、どうしたん?」

『…家の近くにおった。コンビニ行ったら、柴原先生見かけて電話してるとこやってんけどなんとなく電話の相手が友里ちゃうかな。て思って、後つけてん。

あほやんな、俺。
ほんまなにやってるんやろ。
そんときはなんも考えられんかってん。
ただ気がついたらついていってて…出てこうへんな。て言ったのが聞こえたときに、やっと冷静になって。

ほんまごめん。』



たっくんの声は今まで聞いたことがないくらい力がなくて、弱々しい。


なんて返したらいいんやろ。


気にすることじゃないで。


なんて簡単には言えない。


だからと言って、どうしたらいいのか。



『ちょっと距離おこう。

もともと、そんなベタベタしてたつもりはないけど…うん。』

「聖也には、違うって私からも言うし。」