宣戦布告?
て、どういうこと?
話の流れからして、きっとたっくんに宣誓布告したってことやんな。
でもなんの宣誓?
「意味わからんねんけど。…あ。」
玄関の前に来たところで人影を見つけた。
その人は、かわいらしい笑顔で手を振っている。
はぁ。とため息をつき、通話を切った。
「なにしてんの。」
ぼそっとつぶやいた低い声は、私のものだ。
「なにって、怖いなー。待っててんで?」
「ストーカーで訴えられたくなかったら、帰って。」
なんなん。にやにやしやがって。
その笑顔の裏では、なに考えてるんかさっぱりわからん。
「えー、お茶くらい出してくれたっていいやん。」
「ない。出すお茶なんかない。てか、家にいれるわけないやん。そこどいて。」
玄関を塞がれては、家に入れない。
「俺の荷物とかあるやろ?それを回収しにきてん。」
「なにを今更。もうそんなもん捨てたし。何年前の話してるん。あるわけないやん。」

