あたしはスーパーで琉生の大好きなお菓子と
花束を買って琉生の眠るお墓に向かった。
笠原家。
琉生はここで安らかに眠っている。
きっと痛みもなく平和で優しいところに
琉生は旅立っていったんだよね。
「ねぇ、琉生。琉生がいなくなって2年たったよ。
あたしは今でも琉生が好きだよ。」
お菓子と花束を添えながら
あたしは琉生がいるお墓に話しかける。
「琉生見てみて。琉生からもらったリングつけてるよ。
琉生のはネックレスにして肌身はなさず持ち歩いてるんだ。
近くに琉生を感じられるように。」
琉生がいなくなったあの日から一度も
あたしはリングを外していない。
そして携帯の裏には
2人で撮ったプリクラが貼ってある。
中学生なんて今からしたら幼いって思う。
けど、どのプリクラにも
あたしわ絶対笑って写ってる。
琉生の笑顔見るだけで幸せだった。
あたしいつからあまり笑わなくなったっけ?
あたしの時間はあの日から少しも進んでない。
ずっと止まったままだ。