放課後。
「夏、美海墓参り行くぞ。」
隣のクラスの星が
あたしたちのクラスのドアから
顔を出して叫んだ。
ふと星の方を向くと
あれ?
星の隣に男の子がいる…。
茶色の無造作にセットしてある髪。
真っ黒な二重の目。華奢な体。
これをイケメンと言うのだろうか。
こんな人あたしの学校にいたっけ?
あたしはしばらくその容姿に見入っていた。
すると彼はこちらを見てきて
あたしたちは目があった。
冷めた目をしている。
それが第一印象だった。
彼はあたしを見るなり
「チッ。」
と舌打ちをして視線をそらした。
感じ悪。最悪だわ。
あたしは心の中でつぶやいた。
