「えっ………」
「…………」
私の手を握っている方とは逆の手で口元を手の甲で押さえてる田中くん。
思わず田中くんの仕草が可愛くて見入ってしまう。
かっこいい、けど可愛い。
可愛い、けどかっこいい。
どうしようもない、むず痒い感情がこみ上げてくる。
「前見て歩け」
「………………………うん」
田中くんに言われて30秒後くらいに返事をする。
だって、ちょっとだけでも長く見ていたかったから。
前を向くと今まで気がつかなかったけど、結構薄暗くなり始めていた。
夕日が今にも消えてしまいそうな感じ。
周りの街頭はぽつぽつとつき始めていた。

